Column
先日筆記用具のことを書きましたが、それに対になるのが消しゴムですね。
今回は消しゴムについて書いてみます。
消しゴムはペンと違って、お客様とお話しするときはちょっといいものを、なんてことはないですね。
至って実用本位の文房具です。
私が、小学校の頃はいったん書いたものを消すための道具は、消しゴムと修正液でした。
修正液は万年筆の文字を消す道具で、万年筆を普段使わない子どもには縁が薄いものでした。
液が二種類あって書き損じた文字の部分に順番に塗ってけしたのですね。
酸のような独特の匂いがしていかにも大人の持ち物という感じがしたものです。
ちょっと古くなって劣化してくると、うまく消えなくて薬を塗った部分が全体に茶色に滲んだのを懐かしく思い出します。
子どもの頃の消しゴムは普通の消しゴムと、砂消しゴムというのがありました。
砂消しゴムはボールペンの文字等を紙の表面から削り取るもの。
珪砂等の研磨剤を天然ゴムに混ぜ込んで作るのだそうです。あんまりゴリゴリやると紙に穴が開いて却って大変なことになったりしたこと、ありませんか。
私が子どもの頃に使った消しゴムは、ゴム製だったのかプラスチック製だったのか。
プラスチック消しゴムは起源が案外古くて、1956年に生産が始まったそうなので、どうだったのかなと思うのですが、たしか消しゴムを巻いてあった紙にrubberという文字があったように思うので、ゴム消しだったのでしょうか。
プラスチック消しゴムは、1956年生産開始で普及したのが1966年だそうです。
トンボのMONOの発売開始が1969年だそうなのでそのちょっと前辺りから普及したのですね。
プラスチック消しゴムは、基本は塩化ビニールが素材のようです。
塩化ビニールの研究者が図面を書いていて、書き損じた部分を消そうとしたけれど、消しゴムが見当たらないので、手元にあった塩化ビニールの切れ端でこすってみたらとてもよく消えた、というのがきっかけで開発されたのだそうです。
紙に優しいとか、消しクズがまとまるとか、いろんなタイプがあるようですが、成分の配合で少しずつ違うのだろうと思います。
ネツトで調べると、プラスチックを使わないものや、ビニールハウスの廃物を再生したものもあるようです。
また、「アート紙印刷を消せるもの、油性ペンやインクリボン式プリンター文字を消せるものなどがあり…」とあるサイトに書いてありました。
油性ペンを消すことができたり、果ては印刷を消せるものもあるのですねぇ。
私は見たことがありません。今度大きな文房具屋で探してみようかな。
あっそれから、消しゴムは意外と国産品がおおいのです。さっき、ちょっと近くのダイソーで見てきましたが、多数…15種類以上…ある商品のうち国産品でないのは1種だけでした。
モノづくりニッポン頑張っています。
ついでに、果物やお菓子等の形や色をまねた消しゴムを見かけたことがあると思いますが、あれも国産品です。
あんなもの、もとい、ああいうものを作ることを発想するのは、日本くらいのものなのでしょうね。
今回は消しゴムに関する蘊蓄でした。
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