Column
最近仕事で、人をお訪ねしたり、ご案内をもって町を歩く機会が多くあります。
正確にはわかりませんが、10軒に1軒くらい…いや、もっと多いかもしれません。
状況はさまざまで、庭には雑草が茂り放題で、ポストにチラシが一杯につまっている建物から、定期的にどなたかが来られて手入れをされている様子の建物までさまざまです。
ちょっと余談になりますが、先日遭遇した空き家…
庭に雑草が生え放題、郵便受けにはチラシやらダイレクトメールやらが一杯に詰まっていて、それが湿気を帯びて膨らんで今にも破裂しそうな具合、壁も劣化してこのままでは、早晩空き家から廃屋になってしまいそうな建物なのですが、裏口の前の明かりだけが点灯しているのです。
私が通りかかったのが夜の10時過ぎだったのですが、正面から見ると、窓越しに奥の方がぼんやり明るいのは、正直薄気味悪かったです。
家の方が真っ暗は物騒だと気を使って、電気を止めずに、センサーで夜になると明かりが点くようになっているのかもしれません。
空き家についてちょっとだけ調べてみました。
空き家の総数は、2008年が757万戸で2013年が820万戸、したがって63万戸の増。
住民が入院・転勤等で不在の空き家は、「その他の住宅」に分類されるのだそうですが、これは同じ期間で268万戸から318万戸になっているそうです。
空き家率は全国平均で13.5%、三大都市圏でも12.3%に及んでいることがわかりました。
実感として10軒に1軒ぐらい…というのは正しかったのですね。
なぜ、空き家が多くなるのか…
いくつか考えられますが、
① 傍から見ると立派な空き家であっても、当事者から見れば、施設に入っている間の留守宅であるということ。
② 親と子が同居しなくなったこと。
③ 持ち家にあたって新築を好む傾向が強いため、中古住宅が売れないこと。
等が思い当たります。
①については、わかる気がします。元気になったらまた家に帰りたいというのは誰しも思うことですね。親が元気な時に十分話し合っておかないといけない問題かもしれません。
③については、住宅投資に占めるリフォームの割合が、日本はヨーロッパの半分程度という統計がありました。
空き家になる必然がどうやらあるのですね。
それにしても、空き家は「建物倒壊の危険」「人が入り込んだりする危険」「ごみの不法投棄の危険」「雑草等の繁茂による害虫・害獣の危険」等の危険が伴います。
核家族化の進行によって老人世帯の増が進む中、元気な時に将来のことを十分に話し合っておくことの重要性を改めて感じた次第です。
このような場面では、家族信託が有効なのではないかとちょっと感じた次第です。
皆様のお役に立てるように自分なりに勉強してみようと思います。
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