Column
昨日、神田で開催されるセミナーに参加されるついでに久しぶりに門前仲町にでかけてきました。
門前仲町は私がサラリーマンだった頃最後に勤務した土地です。
門仲といえば、深川、江戸時代以来の下町であるとともに、辰巳芸者や松尾芭蕉など風流の地でもあります。
私の用事は印刷屋さんに立ち寄ることだったのですが、この印刷屋さんは多分二代目か三代目、深川で長く商売をされています。
この地には、印刷・製本、材木商等昔からの企業が多数あり、その多くは家族的な経営の中小企業です。
以前毎日通っていた土地に、最近は2か月に1回くらい出かけるのですが、行くたびに店が少しづつ変わっていくのがわかります。
古い店がたたむというよりは、以前空き家だったところに新しい店ができています。
非常にしゃれたデザインの紙製品を扱うお店や、チーズの専門店、フランス料理のお店等が新しく開店していることに゜気づきました。
1-2年前からお隣の清澄白河で始まった、しゃれた専門店の新規立地が、門前仲町にも広がってきたのですね。
今から10年位前の、よく言えば落ち着いているというかやや沈んだ雰囲気の街の雰囲気とはかなり違ってきています。
おそらく、何十年か前ひょっとたら戦後すぐ辺りに製本等を扱う工場の進出ブームがあったのでしょう。
それ以来の新規開業の波がやってきているのかもしれません。
深川に材木商が多くなったのは明治時代と聞いたことがあります。(江戸時代からと思っていたのでちょっと意外でした。)
これらから考えると、深川への新規立地の波は少なくとも3回あったことになります。
町は、ずっとコンスタントに新しい店ができて、順次廃業していくという流れのようなものではかならずしもなくて、呼吸するように伸びたり縮んだりしているのだなぁと実感した次第です。
なんだとりとめもなくなりましたが、新しく事業を起こす場合、どこに立地するのかを検討することに、その町の
呼吸の具合、新しい企業を吸い込んで広がっている時期なのか、それとも吐き出しているタイミングなのかということを考慮する必要があるのだろうと感じました。