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お客様の課題を一緒に考え解決する行政書士 こいでたくや事務所

Column

終活について
2017年08月02日 遺言相続早わかり 

このブログのテーマは遺言相続なのですが、最初に終活について書かせていただきます。

本論に入る前に周辺の課題を俯瞰することは大切だと思います。そのためには終活についてふれることが早道だと考えたのです。

 

まず、終活とは、

Wikipediaによると

 「人生の終わりのための活動」の略で、人間が人生の最期を迎えるにあたって執る様々な準備やそこに向けた人生の総括を意味する言葉である。」

とあります。

他の書物にもだいたい似たり寄ったりのことが書かれています。

 

最期を迎えるための諸準備やそこに向けた人生の総括どんなことが考えられるのでしょうか。

ちょっと具体的に考えてみたいと思います。

 

これから述べる内容は、あくまでも私の考えです。書物等を見ると、項目的にはそれぞれ概ね同じように書かれていますが内容は、書物によって若干違っているところもありますので、ご興味のある方は、調べてみてください。

 

① 自分の生い立ちの整理自分の人生を振り返り、自らの思い、価値観等を再認識する。このことが、次の世代に何をどのように伝えたいのかということにつながると思います。

② 自分の財産の整理このことは以下の二点に分かれます。

  • 身の回りの財産の整理自分の死後遺品の片付けが残された者の負担にならないように身の回りの不急不要の物を処分すること。いわゆる断捨離ですね。
  • もう一つは、自らが築いた財産を次の世代にどのように託していくのかという課題です。残った者で好きなように分けなさい。というのも一つのやり方ですが、遺産分割協議はいざとなるといろいろぎくしゃくしたりするもの。まずは、残された配偶者がどうすれば安定した生活を営めるのか、子供たちはどうなのか、事業をしている場合は、どうすればその事業が継続できるのか、考えをめぐらした上で、具体的に考えていく必要があります。

③ これから先の仕事をどうするのかサラリーマンの場合は、定年があってその後人によっては継続雇用があって、会社のルールの中で次第にリタイアしていくことになります。事業を営んでいらっしゃる場合は簡単ではありません。いつどこのタイミングで次の世代にバトンを譲るのはむつかしい判断ですね。

④ ③と関係が深いのですが、交友関係をどうしていくかという問題もあります。

  この問題は、万一のことがあった場合に属している会社や組織が回らなくならないように、次第に身軽にしていく、という観点からの議論が多いですが、今は第一線リタイア後の健康寿命も長くなっていますので、例えば会社をリタイアした後の地域とのつながりとか第二の人生を踏まえた交友関係の構築もまた重要なことであろうかと思います。

⑤ 老後の生活をどうするのか健康で自活できるうちは良いのですが、体力・認知能力が衰えた後のことも考えておくべき重要課題です。施設入居を考えるにしてもどんな施設がいいのか、自らの経済状況も考慮の上早めの対応が必要です。

⑥ 死後の埋葬や墓をどうするのか葬儀も多様化しています。どのように見送ってほしいのか。どのように葬ってほしいのか。自分のイメージをまとめることも必要かと思います。

⑦ 末期のこと末期と書きましたが終末期医療をどうするのか、延命措置をどのように考えるのか、みずからの希望をまとめておのも、よいかと思います。

 

これらの多様なことについて、思いを巡らせ、それを折に触れて書き留めておくことをお勧めします。これをまとめたものがいわゆるエンディングノートですね。

それぞれのことについて、講座や書物が出されています。きになることについてご一読されるのもよいかと思います。

 

さて、遺言は これらのことがらの内、財産的なことを中心に、法律の要件に則ってつくられたものです。

次回からは、遺言について考えてみたいと思います。

 

タグ: 終活  遺言  相続