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お客様の課題を一緒に考え解決する行政書士 こいでたくや事務所

 2020年7月  

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Column

相続で大切な家族をばらばらにしないために もめないための秘訣 ⑧ 親子のコミュニケーション

相続でもめないための工夫について書き連ねてきています。

遺言についての話題が多くなっています。

当事者同士で話し合ったらもめてしまうのなら、予め決めておけば大丈夫だろうということですね。

この場合も、当然ながらただ書けばいいというものではありません。

納得性がないと、遺言に沿って財産分与がなされたとしても、家族関係が気まずくぎくしゃくとしたものになってしまうこともあります。

なぜこのように決めたのか、即ち、親が残される家族を公平に見て、このように決めたのだ、ということがきちんと伝わるような工夫が、遺言には必要なのです。

もちろん手続き面や内容的に問題がないことが大前提ではありますが

では、どのようにすればいいのでしょうか。

一つは、遺言書にそのことも書き込むという方法があります。

そのこと、というのは、親が残される家族を公平に見て、このように決めたのだ、ということを遺言書に書き込むのです。

とはいえ、遺言書にくどくどと事細かに書き込むことはできません。遺言書に書き込めるのは、エッセンスです。つまり、自分の死後も残された家族は仲良く助け合って暮らしてほしい、というメッセージを書き込むのです。

これは、一定の効果があると思います。

が、いかんせん抽象的でわかりづらいし、これだけでは伝わりにくいものです。

もうひとつ、よく使われるものに、エンディングノートというものがあります。

これだと、抽象的なメッセージだけでなく、より詳しく家族への想いや、遺産の配分の考え方等について書き込むことができます。

その点では、遺言と一緒に残して置かれることをお勧めします。

ただ、エンディングノートを全部書き込もうとすると、結構大変です。記入する項目が多くて、いろんな書類を確認する必要があったり、自分の葬儀をどんなにしてほしいか、なども書かなければならず、そのようなことにきちんと直面して考え、書きものに残すのはかなりのエネルギーが必要ですね。

多くの方が取り組んで挫折される理由はその辺りにあるのだろうと思います。

 

遺言やエンディングノート等の書類を残して、そこには、「私に万一のことがあった場合を考えて、皆が助け合って仲良く暮らせることを願って、これらの書類を残した。」という趣旨のことが書かれていたとしても、普段の言動がこれとかけ離れていたりすると、家族からはその文言を素直には受け入れてもらえないかもしれません。

 

やはり、元気な時に、日常的に本人が家族に対して、自らを語り、思いを伝えるという行動が伴ってこそ、遺言やエンディングノートに記載されていることが、残された家族に対してリアリティーを感じさせてくれそれが納得性につながるのです。

そのためにどうしたらいいのか、そのことについて次回考えてみます。

 

以下もご参照ください。

 
相続で大切な家族をばらばらにしないために もめないための知恵 ①

相続で大切な家族をばらばらにしないために もめないための知恵 ➁ 親の通帳を預かる時

相続で大切な家族をばらばらにしないために もめないための知恵 ③ 相続人が残された奥様とご主人の兄弟の場合

相続で大切な家族をばらばらにしないために もめないための知恵 ④ 子供がいない時は奥様のことを考えて遺言を残すことをお勧めします

相続で大切な家族をばらばらにしないために もめないための知恵 ➄ 独身者こそ遺言を書きましょう

相続で大切な家族をばらばらにしないために もめないための知恵 ⑥ 書いた遺言を効果的にするために

相続で大切な家族をばらばらにしないために もめないための知恵 ⑦ 親子の場合

タグ: 行政書士  行政書士こいでたくや事務所  遺言  相続  家族の絆