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お客様の課題を一緒に考え解決する行政書士 こいでたくや事務所

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Column

相続で大切な家族をばらばらにしないために もめないための知恵 ➄ 独身者こそ遺言を書きましょう

前回は、

遺言を残した方がいいケースとして、

ご夫婦間に子供がなく、

ご両親もご逝去されている場合

について書きました。

いや、本来、

遺言はどなたも

お書きになるのことが必要なのですが、

特に書いておかれた方がいい場合

という意味ですね。

遺言を書くことを

特におすすめするケースに、

独身の方がいらっしゃいます。

えっ、そんなこと考えたこともないし、

そもそもいらないでしょ、

とお感じになるかもしれませんが、

ちょっとだけお付き合いください。

 

最近は、

以前に比べてライフスタイルの自由度が増して、

結婚についても、

事実婚というか籍を入れないケースも

多くなっているようですし、

男女ともに結婚を選択しない、

という方も多くなっているようです。

事実婚と相続についても、

いろいろ考えなければならないことがありますが、

ここではまず、

正真正銘の独身の場合を

考えてみたいと思います。

さて、

厚生労働省の資料によると

2017年における年齢階層別の死亡率(1,000人当たり)

下記のようになっています。

25-29歳  5.1

30-34歳  6.3

35-39歳  8.7

40-44歳  13.4

45-49歳  21.2

50-54歳  34.7

40歳を過ぎると

年ごとに死亡率が向上していることが

見て取れます。

死がだんだんと

他人事ではなくなっていく時期なのですね。

1,000人に10-20人というと、

自分が当たらないまでも、

知り合いの一人くらいが当たってしまう

確率だと思います。

とはいえ、

この年代の人が

日常的に死のことを意識されているか、

というと多分ほとんどの方は

そうではないのだろうと思います。

もう一点、

40歳というと、

そのご両親の年齢は、

70歳前後あるいはそれよりももうちょっと上の年代に

なってきていると思われます。

何が言いたいのかというと、

この年代のご両親は、

まだまだ日常生活では元気で

なんの支障もなかったとしても、

急なことがあった場合に、

機敏に対応することは

だんだん不得意になってきている

ということです。

自分に万一のことがあった場合に、

誰にどういうことを期待するのか、

特定の人に過大な負担がかからないように、塩梅し、

自分の意志として残しておくことが

必要ということなのですね。

その上で、

自分の財産を

誰にどのように引き継ぐのか

ということを残しておくのです。

基本は、

ご両親のその後の生活の原資として

自分の財産をどのように充ててもらうのか、

とか、

かわいがっている甥姪の学資として

遺贈するかどうか、等

を考えて残しておかれるのがよいかと思います。

 

更には、個人的なデータの管理問題があります。

これはもちろん独身者に限ったことではないのですが、

日常のことをよく知ってくれている同居者がいないので、

残された人には一層わかりづらいことになります。

最低限、

万一の時に誰に連絡してほしいのかを

残しておくとよいと思います。

また、

最近はインターネット経由で

物を買ったりサービスを受けたりすることが

多くなっていますが、

その課金を止める必要がある場合には、

それらも残しておくとよいと思います。

連絡先やインターネットの関連は

遺言に書くまでもないことではありますが、

整理しておかれることがよいと思います。

 

 

タグ: 独身  遺贈  遺言  相続  行政書士  行政書士こいでたくや事務所