Column
相続はもめやすい、
ということについは、
誰しもお気づきのことかと思います。
相続をきっかけに、
兄弟の交流がなくなった、
ということを、
他人に声高に言う人はいませんが、
それとなく、
伝わってきたりしますね。
家の家族に限っては大丈夫だ
と思っていたものが、
いざとなると
やっぱり家も
もめちゃったということは、
ありがちなことです。
ささいなところから
行き違ってしまったり、
ということもあります。
また、
そのご家族の中で
初めての相続でなかった場合は、
先行する相続での感情的なもつれが、
次の相続の時に
不満となって一気に
噴き出してくることもあります。
相続の際に、
被相続人が遺言を残している場合と、
残されていない場合があります。
遺言が残されていない場合、
遺産分割については、
残された相続人が話し合って
決めることになります。
例えば、
父親が亡くなって、
残されたのが
兄弟三人と母親だったとします。
この場合、
多分、
兄弟の内の誰かが
話し合いを
リードすることになるのだろうと
思います。
その場合の、
一番最初の声がけというか、
話の切り出しの時が
大切だと思います。
今、
多くの家庭でありがちなのですが、
兄弟同志、
日常的に話をする機会が
少なくなっているのではないか
と思います。
大学や就職で親元を離れることが多く、
せいぜい盆暮れに会うくらいで、
あんまりちゃんとした話を
したことがなかったり
するのではないでしょうか。
であるとすると、
本人たちの意識の中に
中高生時代の兄弟関係の残像が
残っていたりします。
兄貴はいつまでも
兄貴の気持ちだったりするんですよね。
そこに落とし穴があります。
兄貴が、
昔の残像のまま、
仕切ろうとすると、
思わぬ反発が帰ってきたりします。
兄弟は、
別れて生活する間にそれぞれ
経験や見識を積んでいます。
弟には弟の考えや、
見識があるのです。
予期せぬ反発につい、
ちょっと自分も反発すると…。
思わぬところから、
亀裂が生じて…。
もめてしまったり、
そひこでいかなくとも
気まずくなったりします。
お互いの感性や理解に
大きな違いが生じていることを、
いきなり目の当たりにすると、
その後の修復が案外難しくなります。
まずは、
仕切るのではなく、
他のメンバーの意見を
聞いてください。
その上で、
お父様の残された遺産でそ
の後の生活を維持する必要がある方の
ことを第一に考えて、
冷静に対応されることをお願いします。