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Column

建設業許可はなぜ取るのか メリットとデメリット
2017年08月16日 建設業許可早わかり 

前回は建設業許可の目的について説明しました。

次に、なぜ建設業許可を取るのか ということについて考えてみます。

言い換えると建設業許可を取るメリットは何かということです。

 

直接的なメリットとしては、一定規模以上の工事は、建設業許可がないと請け負うことができないことになっています。

具体的には、建設業許可があれば、

 ① 建築一式工事の場合、1,500万円以上の工事を受注できる。

 ② 建築一式工事以外の場合、500万円以上の工事を受注できる。

こととされています。

これについて、法律や手引きでこまごまとした補足がされていますが、そのことについては、別に項を改めて説明したいと思います。

ひっくり返して言うと、建築一式工事以外の場合は500万円未満の工事しか請け負えないこととされているのです。

 

次に、間接的なメリットがあります。

前回建設業許可を得ることは、この会社は建設業を営むことについて一定の資質をもっていて、収支的にも契約や施工の実績においても、建設業を営む資格があるという都道府県なり国なりのお墨付きをいただいた、ことになるのだと説明しました。(この内容についても別途説明します。)

この国なり都道府県なりのお墨付きをいただいたことによる一定の信用から派生するメリットです。

具体的には、

 ① 金融機関の融資が受けやすくなる。

 ② 大手建設会社の下請けに入りやすくなる。(発注元によっては、下請の相手方としては建設業許可を持っている会社に絞っている場合も多くなっています。)

 ③ 建設業許可を取得した上で、経営事項審査を受審することで、公共事業に参入する道が開けます。

等が挙げられます。

 

しかし、建設業許可を取ることは、いいことずくめかというとかならずしもそうではなく、以下のデメリットというか負担が発生します。

 ① 建設業許可は5年に一度更新する必要があり、許可を維持しようとすると、更新の手続きが必要になる。

 ② 決算変更届をはじめとする様々な変更届の提出が必要になる。 

 

つまり、国や都道府県としては、お墨付きを与えた以上は、その後も水準や体制が維持されているかどうかについて、定期的あるいは変更の都度確認が必要ということになるわけです。

 

                                                 

タグ: 建設業許可のメリット  建設業許可のデメリット