Column
国土交通省と厚生労働省が共同で作成した「建設業の人材確保・人材育成に向けて
(平成30年度予算概算要求の概要)」が公表されています。
それによると、「建設業の技能労働者の約3分の1は55歳以上となっており、他産業と
比べて高齢化が進行している。建設業が持続的な成長を果たしていくためには、特に若者や
女性の建設業への入職や定着の促進などに重点を置きつつ、働き方改革を着実に実行し、
魅力ある職場環境を整備することにより、中長期的に人材確保・育成を進めていくことが
重要な課題であ」り「国土交通省・厚生労働省は、引き続き、両省で連携して建設業の
人材の確保・育成に向けた取組を進めていく」とされており、この取り組みのための来年度の
概算要求が示されています。
具体的には、国土交通省の施策としては、
① 人材確保策として、
・建設産業の働き方改革の推進
・社会保険加入の徹底・定着
・専門工事企業等に関する評価制度の構築に向けた検討
② 人材育成策として、
・地域建設産業における多能工化・協業化の推進
・専門工事企業等に関する評価制度の構築に向けた検討
③ 魅力ある職場づくりの推進策として、
・建設産業の働き方改革の推進(再掲)
・建設職人の安全・健康の確保の推進
・多様な入札契約方法の活用促進事業
・社会保険加入の徹底・定着(再掲)
が挙げられており、
厚生労働省側の施策としては、
① 人材確保策として、
・建設事業主等に対する助成金による支援
・ハローワークにおける人材不足分野に係る就職支援の拡充
・高校生に対する地元における職業の理解の促進支援
② 人材育成策として、
・中小建設事業主等への支援 9.2億円 建設分野におけるハロートレーニング(職業訓練)の実施
・ものづくりマイスター制度による若年技能者への実技指導
・建設事業主等に対する助成金による支援
③ 魅力ある職場づくりの推進策として、
・時間外労働等改善助成金(仮称)による支援
・中小専門工事業者の安全衛生活動支援事業の実施
・雇用管理責任者等に対する研修等の実施
・労災保険特別加入制度の周知広報等事業の実施
・雇用管理改善に係る相談支援の実施
・建設工事の発注・設計段階における労働災害防止対策の 促進事業
・建設事業主等に対する助成金による支援(再掲)
が挙げられています。
こうしてみると新味に欠けるような気もしますが、建設業界の雇用条件の向上は昔からの課題であって、
地道に取り組むことが重要なのでしょうね。
詳細は以下を参照してください。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000175728.html