Column
公益財団法人千葉市産業振興財団と千葉大学の共催により、昨日開催された、
ビジネス交流会「認知症の人と介護者の負担軽減システムの創出へ」に参加
してきました。
遺言相続業務やとりわけ成年後見業務で高齢な方と仕事で接する機会の多い
私たちにとっても、認知症の方が有している能力を活用して、人間としての尊厳を
もった生活ができるために介護者の関わりとその負担軽減の取組については、
おおいに関心をもっていくべき分野であると考えます。
今回の交流会では、第二部で五人の方の講演がありました。
いずれも示唆に富んだ講演で私には大変有意義な内容でありました。
技術的な事項については正直私の理解力を超える部分もありましが、興味深く
聞かせていただきました。
講演の演題は以下の通りです。
1. 認知症の人を取り巻く環境について~行政の立場から~
千葉市保健福祉局地域包括ケア推進課 課長 富田 薫氏
2. 認知症ケアの理念を実現するための家族と専門職のニーズ
千葉大学大学院看護学研究科 訪問看護学領域 教授 諏訪 さゆり氏
- 認知症ケア支援システムへのアプローチとシーズ
千葉大学フロンティア医工学センター 教授 愈 文偉 氏
- IoTセンサ技術による高齢者見守りシステム
株式会社ワイヤレスコミュニケーション研究所 取締役 尾崎 研三氏
- 産学連携を前提とした医療に関する研究開発の支援事業について
日本医療研究開発機構 産学連携部 医療機器研究課 主幹 櫛引 圭子氏
私にとって特に印象に残ったとこは、
① 2025年には65歳以上の人の五人に一人が認知症という予測は大変に
インパクトがある情報でした。
② 認知症ケアの理念としてのパーソン・センタード・ケアの考え方。
その要点は、
・唯一無二の存在である本人の尊厳を支えることが最重要。
・そのため、本人の意思、思いをアセスメントし、尊重する。
・認知症によって、全てができなきなくってしまうわけではない。
できることはたくさんあり、介護の専門職が見出せないだけ。
というものでした。
この考えに立つと、介護スタッフのスキル・感性、スタッフ間の情報共有が
極めて重要になると私は思います。
この支援につながるのが、愈さんの取組と考えられるのだろうと感じました。
タグ: 認知症介護