Column
2020年01月24日
メモランダム
補助金・助成金・融資等情報
先日、発表されたことをお知らせした、中小企業庁の来年度施策に関する、具体的な内容の第一弾です。
今回は、経済産業省の全体施策の中でどのように中小企業施策が位置づけられているか、です。
経済産業省の来年度の施策は大きく7つの柱で構成されています。
⒈ 福島の復興・再⽣
⒉ デジタル経済の進展への対応
⒊ ⾃由で公平な通商・貿易、国際的な気候変動対策
⒋ 新たな成⻑モデルの創出を⽀える基盤の整備
⒌ ⽇本経済の⼟台となるエネルギー安全保障の強化
⒍ 消費税率引上げに伴う対策
⒎ 防災・減災、国⼟強靱化対策
この中で、福島の復興・再生が最重要課題とされ、エネルギー安全保障の強化以下の項目が土台となる施策と位置付けられています。
それぞれについて、中小企業対策として読み取れる内容は以下の通りとなっています。
1. 福島の復興・再⽣
・ なりわいの再建。
⒉ デジタル経済の進展への対応
- 中⼩企業を含めたグローバルサプライチェーン全体でのサイバーセキュリティ確保を推進。
⒊ ⾃由で公平な通商・貿易、国際的な気候変動対策
特になし。
⒋ 新たな成⻑モデルの創出を⽀える基盤の整備
- 事業承継時に経営者保証の⼆重徴求を原則禁⽌する。さらに、経営者保証を不要とする信⽤保証制度を創設し、保証料を最⼤ゼロまで軽減。また、事業引継ぎの促進・円滑化を図るために、課題の解決に向けた適切な助⾔、情報提供及びマッチング⽀援等をワンストップで⾏う。
- 「ものづくり・商業・サービス補助⾦」「⾃治体型持続化補助⾦」「IT導⼊補助⾦」による中⼩企業の⽣産性向上。
- 新輸出⼤国コンソーシアムを中⼼とした中堅・中⼩企業の海外展開を⽀援し、グローカルな取組を促進。加えて、海外の主要ECサイトでの販売を拡⼤するとともに、クラウドファンディングなどの⺠間の新たな販路の活⽤も推進。
- 下請Gメンによる下請事業者へのヒアリング結果や産業分析等を通じて、中⼩企業の更なる取引条件の改善を推進。
- よろず⽀援拠点や商⼯会等による働き⽅改⾰を含む経営相談の実施や、専⾨家派遣による知財戦略構築を⽀援。
⒌ ⽇本経済の⼟台となるエネルギー安全保障の強化
特になし
⒍ 消費税率引上げに伴う対策
- 中⼩・⼩規模事業者が⾏うポイント還元等に対する⽀援や、商店街活性化⽀援を実施。
⒎ 防災・減災、国⼟強靱化対策
- エネルギーインフラの整備など、耐震化・強靱化を実施。
こうして見ると、中小企業施策については、新味に欠ける内容であるようにも思えます。
次回は、中小企業庁の予算について紹介いたします。