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Column

自分の回想録を呼んで 認知症の症状を軽減した事例の照会
2020年01月08日 メモランダム 

最近私が読んだ興味深い本「回想法と回想療法」という本に興味深い事例が出ていましたので紹介いたします。

 

回想法というのは、楽しく過去の思い出を語ることで、失わそうな状況にある記憶を維持したり、忘れかけていたことを思い出すことです。そのことによって、認知症を予防したり、認知症の症状を軽減したりする取り組みです。

この書物による認知症の方が日常生活を円滑に過ごすためには、ADLというものが大切なのだそうです。

ADLというのは、だいたい1015歳頃の記憶のことで、この時代の記憶が比較的はっきりしている方は、日常生活が比較的円滑に送れるのだそうです。

私の勝手な解釈ですか、日常の人の立ち居振る舞いはこの時代に確立るということなのでしょう。

さて、ここからが興味深い事例です。

 

この方は88歳の女性です。東京で一人暮らしをされていたそうです。ある日買い物帰りに自宅前の歩道と車道の段差につまづいてバランスを失い、転倒し、運悪く大腿骨を骨折してしまったそうです。

救急車で運ばれて手術となりもちろん入院。

入院中は、入院したことについてのストレスもあって、食欲もなく、ほとんどベットで寝ていたそうです。

その結果、入院6週間辺りから、「カーテンの向こうに誰かいる。」と発言したり、娘婿の顔を識別できない等認知症の症状が出てしまったそうです。

退院後、娘宅に同居したものの、自分がどうしてここにいるかわからない等認知症の症状は改善しなかったそうです。

それがあることをきっかけに改善されたのだそうです。

 

娘さんは、以前お母さんから聞き書きをして回想録をかいていました。

それをお母さんと一緒に読むことで、失われつつあった若いころの記憶をたどりなおして再確認したのだそうです。それとお母さんの子どもの頃や娘さんの子どもの頃の思い出を語り合い、時に地元自治体の歴史民俗資料博物館でお母さんには懐かしい足踏みミシンや昔の遊具を実際に見たり触ったりすることで、昔を懐かしむことで、気持ちが落ち着き明るくなると同時に、言動が安定したそうです。

 

元気な時にこそ、自分の生い立ちを記録しておくことは、将来の備えになるのだと、感じた次第です。

どうですか。自分はまだ早い、なんて言わずに、思い切って書いてみませんか、自分史を。

お手伝いします。

タグ: 認知症  自分史  回想録  ADL  行政書士  行政書士こいでたくや事務所