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Column

自分史の一コマ その④ 都市情景 谷崎潤一郎
2020年01月21日 メモランダム  自分史 

日本橋生まれの谷崎潤一郎は、やはり都会っ子であって、時に近県に避暑や避寒に出かけても十日もすると、都会が恋しくなって東京に舞い戻ってきた、と書かれています。

東京に戻って、新橋駅に降り立ってにぎやかな広場の人通りを見回すと、ほっとする気持ちになったそうです。

それが、むやみに込み合うようになって、良さが失われてしまった。とあります。

1926年に書かれた作品です。昭和レトロどころか、大正デモクラシーの時代の東京について書かれたものなのです。

 

その頃、谷崎は拠点を東京から関西に移します。

彼は、この随筆の中で、京都は、「東京では滅びてしまった古い習慣や風俗がまだ残っている」、大坂は、「道頓堀の芝居見物、心斎橋筋のそぞろ歩き」といった中心点があり、東京はそれが失われてしまった。と書いています。

もっとも、いずれ大阪が大大阪になったら、東京と似てくるだろうと書いています。

谷崎は、東京の変貌の理由を大戦後の好景気と書いていますが、これに加えて関東大震災による変貌も大きな原因なんだろうと思われます。

 

関東大震災前の東京

タイムスリップして行ってみたいものです。

タグ: 東京  都市計画  谷崎潤一郎  自分史