Column
先週土曜日 2月15日に自分史の会を開催しました。
横芝光町立図書館主催の第五回目です。
過去四回は、思い出の写真をお持ちいただき、その写真にまつわる思い出を語っていただき、メンバーで懇談いたしました。
人生の中で輝いていた瞬間を切り取った一枚の写真をもとに、思いだされることを話し合ったのです。
自然と楽しく、うれしい話題が中心になります。
そういう時代に気づくことで、これからの人生もまた、楽しく喜ばしいものとなりうることに気づき、やり残したことに対して改めて取り組んでみたいという気持ちを呼び覚ましてくれるきっかけになりました。
今回、すなわち第五回は趣を変えて、自分史年表を作成し、そこから思い起こされることについて考えてみました。
予めお送りした様式に参加者は自分の歴史、トピックについて書き込んで持ってきていただきました。
自分年表を作成する段階で既に、いろいろな気づきがあったようです。
それを改めて、文章にして披露していただきました。
ある方は、少年時代を外地で過ごし、双葉山が巡業で来た時のこと、当時の同級生のことを写真で楽しく語ってくださいましたが、自分史年表では、その前後のことに話題が及びました。
体が弱くて外地での厳しい生活は無理と親が判断して、一人親戚に預けられこと。さみしくて、我慢できず、ついに外地の親元に渡ったこと。敗戦後の帰国時のつらい生活のこと、そして帰国後教育の道に進んだこと。
敗戦~帰国が、この方の人生の転機だつたのですね。
そう、自分史年表を書くと人生の転機が見えてきます。
それはかならずしも、光り輝いていた自分の姿ではないこともあります。
しかし、そこに最も深い本性が宿っているのではないかと、感じられました。
一枚の写真のようには楽しいことばかりではないけれど、ちょっと重たいより本質的なことの一端に触れられた気がした、自分史の会でした。
なによりも、素晴らしかったのは、参加者全員が自分のことはもちろん、他の方の人生の転機とそこからくみ取られる思いを、きちんと受け止めることができたことだと感じられました。
私にとって、とても貴重な体験をさせていただきました。
次回第六回は3月を予定しております。