Column
2019年02月06日
遺言相続早わかり
民法相続編改正の二回目です。
遺言には三通りあることは、ご存知でしょうか。
一つ目は、公正証書遺言…。
公証人の前で、遺言を公正証書として作成する方法です。 公証役場で保管されるとか、遺言者が亡くなった時に「検認」という手続きが不要である、とかのメリットがあり、広く活用されています。
反面二人の承認を用意する必要があり、そこから内容が漏れる可能性がゼロとは言えないとう面もあります。
もう一つが秘密証書遺言。自分で遺言を書いて封をして、証人二人と一緒に公証役場に行って、封書の中身は自分の遺言であると宣言して、表に公証人がその旨を記載した上で、遺言者、公証人および承認が記名押印するものですが、実際にはほとんど行われていません。
最後に、ここで話題になっている、自筆証書遺言です。
従来は、全ての文章を自書し、記名押印することが求められていましたが、今回の改正で、財産目録を添付する場合、その部分はパソコンで作成したり、銀行預金通帳のコピーなどでもよいことになりました。
この場合、財産目録部分の各ページに署名押印する必要があります。
また、本文は自由来通り自書することが必要です。
今回の改正では、このことと合わせて自筆遺言証書の保管制度がつくられ、自筆遺言証書の利用拡大が図られています。
このことについては、別の項で説明します。