Column
介護タクシーの免許の業務に関わる機会が最近時々あります。
需要に比べて台数が少ないこともあり、政策的に伸ばしていくべき領域ということもあって、役所の対応も比較的ゆるやかであるように見受けられます。
業務分野についても工夫次第で、拡大の余地があるように考えられます。
タクシーのサービスの基本は、お客様のご希望される場所へお客様を搬送することが、基本であることはいうまでもありません。
タクシーの場合は基本的にそれに尽きる面があろうかと思います。
介護タクシーで、自力歩行が困難な方とそのご家族を対象としたパックツァーの企画があります。
これからの人生100年時代にあって、長い老後の期間の生活のクォリティーを保つことは極めて重要な課題になります。
ただ、永らえるだけでなく、人間らしく楽しみのある生活が求められることになります。
その時に、行動できる範囲が確保できることは大変重要な要素になります。
車いすで生活するようになっても、もう一度間近に富士山を見たい。とか、海の風に吹かれてみたい。という願望というか欲求を満たすこと。
時には、人生最後の旅行に家族とでかけることは、本人にとっても家族にとってもしみじみ重要であると思います。
このような切実な願望をかなえ得るも力が介護タクシーにはあるように思います。
健常者であれば、観光バスによるより経済的な旅行や、新幹線によるよりスピーディーな移動は、ごく普通に手に入りますが、立ち居振る舞いが不自由な方にとってはそうはいきません。
このような人々にとって、たとえ観光バスより経済的負担は大きくとも、たとえスピードにおいて新幹線に劣ろうとも、安全に移動できる手段は介護タクシーということになるように私には思えます。
この度、車いす移動の方に対する実験的なツァーが組まれました。
成田山と九十九里浜を訪ねる一泊二日の旅行です。
介護タクシーで移動し、医師と理学療法士が同行するそうです。
今後はこのタイプのツァーが増加するように思いますが、先陣を切る人は大変です。
最初が成功しないと、後が続かないもの、介護タクシーの活動の場面が増えるためにも、成功してほしいものです。
本件の詳細は、アルバラシン株式会社 080-3465-4961へどうぞ。