Column
令和三年度補正予算案の内の「農林水産物・食品の輸出拡大実行戦略」についての解説の続きです
三本柱の一番目 「品目別輸出目標の達成に向けた官民一体となった海外での販売力の強化」の二目の項目が今回のテーマです。
三本柱については、下記をご参照ください。
http://office-takuyakoide.com/topics/view/549629975716/9150662090757531143
二番目の項目は「海外での輸出支援体制の確立」というタイトルになっています。
解説として、
・ 主要な輸出先国・地域において、JETRO海外事務所と在外公館等が連携した輸
出支援プラットフォームを立ち上げ、輸出事業者を支援する体制を整備
・ 有望な海外市場への物流・商流づくりなどの戦略的サプライチェーンの構築を支援
・輸出を牽引する現地小売・飲食店や輸入商社等と連携した日本産食材等の販路拡大等の取組を支援
と示されています。
つまりは、海外での活動の支援なのですね。
具体的な施策は以下の通りです。
1. 輸出先国・地域における規制等への対応の強化事業 100百万円
現地コンサル等外部知見を活用して、主要な輸出先国・地域における非関税障壁等の情報を収集・分析し、事業者等へ提供しま
す。
2. 輸出先国・地域における輸出支援体制強化事業 600百万円
主要な輸出先国・地域において、JETROの海外事務所と在外公館等が連携した輸出支援プラットフォームを立ち上げ、輸出事
業者を支援する体制を整備します。
3.現地小売・飲食店等と連携した日本産食材等の販路拡大等支援事業 800百万円
① 日本産食材サポーター店や輸入商社等と連携した日本産食材等の販路拡大等の取組を支援します。
② 日本産食材サポーター店へ海外展開を目指す日本人料理人を派遣し、日本産食材の利用拡大を図るための取組を支援します。
4.海外向け戦略的サプライチェーン構築推進事業 189百万円
有望な海外市場への物流・商流づくりなどの戦略的サプライチェーンを構築するための海外展開の取組を支援します。
5.海外展開ハンズオン支援事業 100百万円
食品事業者等の海外展開を加速化するため、中小機構を通じた経営戦略・事業計画策定等を支援します。
6.水産物輸出拡大連携推進事業 400百万円
生産・加工・流通・輸出等の水産バリューチェーン関係者が連携して国際マーケットに通用するモデル的な商流・物流の構築の取組
を支援します。
これらの内1.は、海外のコンサルタントを活用することができる、民間企業等が対象になると思われます。
2.は、JETROに交付され、3.①はJETROを通じて一部が商社などへの事業資金になるようです。
3.②は、認定団体を通じて日本産食材サポーター店の事業に使われます。
日本産食材サポーター店とは、「海外における日本産食材サポーター店の認定に関するガイドライン」(平成28年4月1日制定)に沿っ
て認定された、海外の飲食店や食料品店のことを指しています。
認定基準は、例えば飲食店の場合は、
①日本産食材等の使用:
日本産食材を使用した料理を常に提供していること又は日本産酒類を専門店として提供していること。
②メニューにおける日本産食材等の使用の表示:
日本産食材については、料理メニュー等において、日本産である旨の表示があること。
日本産酒類については、メニュー等において日本産である旨の表示があること。
③顧客へのPR
接客等の際に日本産食材又は日本産酒類の魅力や特長をPRしていること。
とされています。
4.は、戦略的サプライチェーン構築に取り組む、民間事業者に交付されます。
5.は、経営計画や事業計画作成をサポートする中小機構に交付されます。
6.は、モデル的な商流・物流の構築に取組む民間事業者に交付されます。
いずれかの事業にご関心がある方は、補正予算作成後の農林水産省の告知をウォッチしてください。
タグ: 行政書士こいでたくや事務所 HACCP 農林水産省 補正予算 海外輸出